足の親指が痛い!!外反母趾?もしかしたら痛風かも??

・昔は「ぜいたく病」と言われていましたが、食生活の欧米化、アルコール摂取の増加、肥満者の増加などから、痛風患者は増え続けています。
・40歳代~50歳代に多かった病気ですが、年々若年化しています。現在では、20歳代以降で痛風になる人も増えています。
・近年のマラソンブームにより、男性にも外反母趾が増えており痛風と見分けることが重要になってきました。

痛風

概要


高尿酸血症を原因として発生します。
主な症状は、急性関節炎と腎結石、腎障害です。

症状

痛風の関節炎は、痛風発作と呼ばれます
通常、痛風発作は、足の親指などの足の関節に多く発生します。
腫れなどを伴う、関節炎で歩行困難になりますが7~10日で症状は軽快します。
長期間の高尿酸血症を放置しておくと、痛風腎が起きます。腎臓、尿管で尿酸を中心とした結石が作られ腎結石・尿管結石を生じます。

なぜ、足の親指に多く発生するのか?

痛風の原因である尿酸という物質が、体温の高い所だと血液に溶けているが、体温の低い足先になると、固まって結晶になるからです。この尿酸の結晶がトゲトゲしていて痛そうなんです( ̄▽ ̄;)

なぜ、男性に多いのか?

痛風は、性差のハッキリした病気で有名です。
痛風患者うち男性が9割女性が1割です。なぜこれほどまでハッキリしているのかというと、女性ホルモンが関係しているからです。
女性ホルモンが尿酸を下げる働きをもっており、高尿酸血症になりにくくしています。逆に言えば、中年女性の方は、痛風になる可能性が高くなります。

痛風(高尿酸血症)になりやすい人

・アルコールをよく飲む人
・激しい運動をよくする人
・20歳以上の男性
・肥満の人
・血縁者に痛風の方がいる人
・水分を摂らない人

高尿酸血症

・性、年齢を問わず、血しょう中の尿酸値が7.0㎎/㎗以上であれば高尿酸血症と言われます。
尿酸とは、プリン体に由来する代謝最終物質のことです。つまり、プリン体を使った(分解)あとの燃えカスです。ちなみに、鳥のおしっこが尿酸です。人間の場合は尿素です。

治療

高尿酸血症・痛風の治療の目的は、痛風関節炎、痛風腎、尿路結石の発症の予防、進展の防止になります。
尿酸値の低下だけでなく、食事、運動、肥満の防止など生活習慣の改善が必要とされます。

 

参考

一般臨床医学 医歯薬出版株式会社