骨とは
成人の身体には、約200個の骨があり、これらは連結して関節をつくり、人体の骨組みをつくる。
骨の構成
骨は、細胞成分と細胞外基質と骨塩類から構成されます。
細胞成分:骨を作ってくれる骨芽細胞、骨のメンテナンスをしてくれる骨細胞、骨を破壊する破骨細胞のことです。
細胞外基質:コラーゲンやプロテオグリカンのことです。
骨塩類:カルシウムやリンなどのことです。
骨については、家と思ってもらったらいいと思います。
家がしっかりと建っているためには、しっかりとした骨格が必要になります。
柱のない壁だけでは、すぐに倒れてしまいます。
骨も同じで、壁であるカルシウムだけでは、骨として存在できないです。
柱であるコラーゲンなどにくっついて、はじめて骨として存在できます。
骨の働き
①体の骨格の形成
②骨格筋の作用により、関節運動を営む
③内臓諸器官の保護
④電解質の貯蔵(Ca、Pなど)
⑤造血機能
骨と言うのは、意外とたくさんの仕事をしています。
①体の骨格の形成は、骨が無いと海で泳ぐタコの様な軟体動物になってしまい、重力の働く陸地ではなかなか生活が難しくなります。
②骨格筋の作用により、関節運動を営むとは、骨があるからモノを持ち上げられるということです。タコは重力が働く陸上では、乾杯なんてできません。ジョッキを支えられないです。
③内臓諸器官の保護は、脳が頭蓋骨に守られていることや、心臓や肺が肋骨に保護されていることからイメージがつきやすいと思います。
④電解質の貯蔵とは、骨には、体の中のカルシウムの約99%が含まれています。カルシウムというのは、体の中でとても重要な物質になります。例えば、筋肉の収縮にもカルシウムは関与しています。
⑤造血機能とは、骨の中には、骨髄と呼ばれる組織があり、骨髄で血液細胞が産生されます。
骨の特徴
骨は、生きているかぎり、骨を作って老朽化した骨を壊すという作業を行っています。
この作業のことをリモデリングと言います。
このリモデリングを骨の細胞が行ってくれるので、骨折をした時に少しずれていても、そのままにしておくという処置をしたりします。これは本当にケースバイケースで年齢・生活スタイル・骨折した場所などにより処置が変わってきます。
リモデリングには、Wolf(ウォルフ)の法則という法則があります。
ウォルフの法則とは、リモデリングは骨に加わる機械的圧の量により変化する、また、骨量も同様に変化するといったものです。
つまり、O脚になり始めた人がそのまま放置しておくとどんどんO脚が進行していくと言うことです。逆に言えば、骨への負荷のかけ方を変えれば、骨は変化するということです。
骨が折れてしまった(骨折)の場合は⇩の記事を読んでみてください。
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参考文献
柔道整復学・理論編 南江堂
やさしい生理学 南江堂