令和生まれの子どもが熱中症になりやすいのでは?と思う理由とその対策

中国地方も梅雨明けとなり、いよいよ本格的な夏がやってきますね。

近年、体温を超えるような災害級の暑さから熱中症の注意喚起や対策についてよく話題になっているのを耳にします。

熱中症と汗の関係についてはとても深い関係があり、汗をかきにくい人は熱中症になりやすいです。
体温を超える暑さになると、汗をかける事がとても重要になってきます。通常皮膚からも、熱を放熱できるのですが、体温を超える気温になると、通常とは逆に、周囲から身体に熱が流入するようになってしまいます。その場合、発汗による放熱のみが、体温を調節する唯一の手段となります。

汗が出る能力は3歳までに決まる

って聞いたことありませんか??

私は、この2年のコロナ禍の自粛生活が子どもたちを熱中症になりやすい体にしてしまったのではと心配しています。

私自身、令和元年9月に子どもを授かりました。令和元年に生まれた子どもは、生まれてからの春から夏の季節の変わり目を自粛生活で過ごしていることになるんですよね。

汗が出る能力は3歳までに決まる??

最近、よく聞くようになったので、一度は聞いたことがあるかもしれません。実際、言い過ぎかなと思いますが、あながち間違いでもありません。

汗がかける為には、汗腺の数汗腺の機能が重要になります。

汗腺とは、汗を出すための皮膚の器官であり、この汗腺の数が3歳までに決まると言われています。

汗腺は3歳までに決まる

人は、200万~500万個の汗腺をもって生まれてきます。増えることはなく、この数は一生変わることはありません。つまり、赤ちゃんと大人で汗腺の数は同じということです。

最初から、汗腺すべてに汗を出す能力があるわけではありません。

汗をかく能力を持った、汗腺を「能動汗腺(のうどうかんせん)」と言います。能動汗腺は2歳半から3歳までで数が決まり、一生増えることはありません。

3歳までに、暑い場所で汗をかいたり、身体を動かして汗をかいたり、泣いたりして汗をかくことで、未熟な汗腺に刺激が入り、徐々に汗をかく能力を獲得した能動汗腺へと成熟させていきます。

ちなみに、能動汗腺の数は、環境に大きく左右されます。日本人では、約230万個もっていると言われています。日本よりも北に住んでいるロシア人では180万個と能動汗腺の数は減り、逆に日本よりも南に住んでいるフィリピン人では280万個と日本人よりも能動汗腺の数は多くなります。

発汗機能は思春期に発達する

10歳から15歳くらいで汗をかく能力が発達します。汗腺の発達のピークは12歳くらいだと言われています。

12歳くらいのこどもの手のひらや足のうらは大人の2倍くらいの汗をかいていると言われています。

中学生の間に、さまざまな要因を受け、発汗能力は調整されて、大人の発汗量に落ち着きます。40歳を超えたころから発汗能力は衰えが生じてきます。

さまざまな要因とは、環境(気温・室温)の要因、運動の機会、感情面(ストレス・プレッシャー)です。
環境による発汗、運動による発汗と感情による発汗には大きな差があります。

発汗の種類

汗の出方にも種類があり、3種類に分けられます。①温熱性発汗②精神性発汗③味覚性発汗の3種類です。

①温熱性発汗

気温の上昇で出てくる汗。手のひらと足のうらを除く皮膚から出てきます。

②精神性発汗

精神的ストレス、プレッシャー、恐怖などを感じた時に出てくる汗。主に手のひら、足のうら、わき、おでこから出てきます。手に汗にぎる緊張感って言葉もありますよね。人間がまだお猿さんと近い時に、獲物を狙って興奮したり、恐怖を感じて逃げる時に木の枝をしっかり握るための大昔の名残りと言われています。

③味覚性発汗

トウガラシなどの刺激性食品を食べたときに出る汗。

ここで重要なのは、精神性発汗と味覚性発汗は、体温に影響を与えないということです。
熱中症になりにくい、汗のかける身体になるためには、ある程度の気温で汗をかくことと、身体を動かして汗をかくということが大切になってきます。

自粛生活という2年間はとんでもない影響を与えたのではないのか?

生まれてから3歳までと思春期の汗腺の刺激が汗腺の数と汗腺の能力にとってとても重要なのはわかってもらえたと思います。汗腺の数を大人になってから増やそうと思っても無理ですし、汗腺の能力を大人になってから、発達させようとしても無理なのです。

春の気候が良い時期は汗腺に刺激をいれるにはとても良い時期です。春に自粛生活で外出を制限され、室内に押し込められたのは仕方ないですが、もったいないです。近年の日本では、夏は体温を超えるほどの暑さなので、汗腺に刺激をいれる練習どころではなくなります。

赤ちゃんはしっかり汗をかかせてあげて、こまめに面倒見てあげて

令和元年以降に生まれた子どもを育てている方、乳幼児は、汗をかく能力はとても低く、熱中症になりやすいです。熱中症になりやすいので、心配になって、エアコンをつけてしまいがちにになります。エアコンが聞いた室内に長時間いることで汗をかきにくい体質になってしまうかもしれないので、エアコンを上手に使いましょうね。

また、着るものを通気性の良いものにしてあげて、こまめに取り替えてあげることも、汗腺のトレーニングになります。熱中症になりにくい体質を作るだけでなく、夜泣きや汗疹(あせも)の対策にもなるので、大変ですがこまめに取り替えてあげましょうね。

子供が汗をかきにくい体質になっていないか心配です。

自粛生活で外出は制限され、公園も封鎖されてしまい。ただでさえ運動する機会が減っているのに、自粛生活で運動機会が激減したのではないでしょうか。

スポーツ少年団などの団体に入っている子は、動く機会はありますが、そうでない子は運動する機会ってあるのでしょうか?近年、運動する子と運動しない子の差がとても広がっている気がします。

5年〜10年後には、熱中症で倒れる人がたくさん出てしまう。もしくは、エアコンの効いた部屋でしか活動できない大人が増えてしまうのではないでしょうか??

汗をかきやすい体質を作ろう

1日30分の運動する時間を確保すれば、汗腺にも刺激が入ります。

外での運動

ジョギングやウォーキングでもいいのですが、暑い時期ですので熱中症対策で水分補給をしやすいようにしてください。
なわとびは、玄関先などの小さいスペースでできるのでオススメです。成長期には、骨に刺激が入るので身長を伸ばしたい子供にはちょうどいい運動になります。

室内での運動

最初から、外の運動はちょっとという人は、室内の運動でも構いません。ただし、今回は、汗をかくことが目的なので、エアコンを上手に使うようにしてください。扇風機やサーキュラーを活用するのも良いです。
飛んだり跳ねたりはなかなか難しいと思うので、自重トレーニングがメインになると思います。

熱中症対策

屋外・室内どちらにしても、気温が高く、身体がまだ慣れていないときは、しっかり熱中症対策をしてください。

・こまめな衣類の交換:汗が玉のようになっていたら意味がありません。ふき取るようにしてください。長袖の機能性インナーも活用してみてください。
・適度な水分補給:運動前に水分を取る。水だけだと、逆に水中毒になるかもしれないので、スポーツ飲料も飲むようにしてください。
・塩分補給:塩分は体の水分を保持するのに重要な成分です。汗と一緒に塩分も身体の外に出てしまうので、意識的に塩分を摂るようにしてくだい。

熱中症になりにくい身体を手に入れよう

地球の温暖化が進むなか、災害級の暑さが普通になっていくかもしれません。夏に体温を超える暑さが普通になってしまうことで、汗をかきにくい身体の熱中症になりやすい体質だと、学生時代の部活動や大人になってからの社会生活で大きなハンデを抱えてしまうことになるかもしれません。

大袈裟かもしれませんが、このコロナ禍の自粛生活で、もし汗のかきにくい体質になってしまったのであれば、とても大きな負担を次世代の子どもたちに背負わせてしまっているのかもしれません。

ですので、暑さになれるために、①適度に気候のいいタイミングで外出をする。②適度な運動の習慣を身につけるといった、熱中症になりにくい身体を手に入れる環境づくりをしましょうね。

参考文献

やさしい生理学 改訂第5版 南江堂
生理学 改訂第3版 南江堂
標準生理学 第7版 医学書院

 

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